- 2010年5月18日 04:05
- 徒然手羽話
今日のいいともテレフォンショッキングは西原さんです。必見!
3時間目は楽しみにしてた図工。
2時間目が終わると中休みで、子供達は校庭へ。
私達夫婦は先回りして、15分ほど早く図工室に到着。
まだ誰も来てなくて、図工の先生だけが準備をしてました。
お年は30歳ぐらいか。
なんていうか、女子美顔(笑)
はい。新しい言葉が出てきましたな。
ムサビ顔・タマビ顔は前にも書きましたが、女子美顔もあります。
「きっとこの先生、女子美卒だろうなあ・・」と思いながら、いいチャンスなので先日書いた「図工(書道)」の話を聞きだしてみました。
現実は予想以上に厳しかった。
手羽「時間割見て、びっくりしたんですよ。図工の時間に書道をやるんで」
先生「はい・・・。国語や算数の時間が増えたり、理科なども実験が復活したりで、こうなっちゃったんです・・・」
手羽「書道の時間はどうしてるんですか?」
先生「私が教えてます(笑)」
手羽「えっ」
先生「これだけ時間数の減った図工の時間だけ教えてたんじゃ他の先生とのバランスが悪いでしょ?他の何かも担当しろって言われて、『ま、書道も筆を使うし、いいか』ってノリで(笑)去年までは書道の先生が別にいらっしゃったんですが」
手羽「じゃ、書道を教えてるってことは・・・・先生は図工だけの先生じゃなくて、全部の科目を教えられる先生なんですか?」
先生「一応・・・でも、私は女子美なんで、どっちかというと図工が専門なんですよ」
イエス!
手羽の唱える女子美顔が証明された瞬間だった。
手羽「私達夫婦もムサビなんです(笑)」
先生「あら!美大出身の人にこんなところであえて嬉しいです!」
手羽「でも・・・考えてみたら女子美卒ってことは小学校の教員免許取れませんよね?」
先生「よくご存知で(笑) なので卒業後、某大学通信教育に通って、小学校教員の免許取ったんです。一応全部の科目を教えられる免許を持っているんですが、配属は図工の教員でした。一年就職浪人しちゃったんで、ま、いいかと(笑)」
手羽「でもでも、・・・いくら筆つながりといっても、図工と書道は・・・違うでしょ?」
先生「ええ。『私が書道を教えていいの?』って感じですけど、やるしかないんで。お手本はお隣の小学校に達筆な国語の先生がいらっしゃるんで、その方に書いてもらって、私はそれを見ながら丸付けしてます(笑)」
こういう話を明るく話せるのも、女子美の人には多い気がする。
ムサビOBだと、きっと不幸自慢話になりそう。。
明るい先生で、いろんなことを話してくれる。
このまま本題を聞いてしまおう。
手羽「時間数とか、図工がないがしろになってる状態って現場の先生はどう感じていらっしゃいますか?」
先生「『なぜ図工を小学校で学ぶ必要があるのか?』という大事な問題が語られてないんです。鑑賞力や情操教育も大事ですが、私は『手を動かすこと』に図工の必要性があると思ってます」
手羽「と、いいますと?」
先生「国語や算数の時間数を増やせば、学力は上がるかもしれません。でも、カッターナイフ、ボンド、粘土、絵の具をほとんど使ったことがない人が、例えばこのまま医者になっていくことを想像してみてください」
手羽「道具や素材の使い方を知ってるかどうか、ですか?」
先生「ではないんです。道具の使い方や素材の特性はある程度知識でなんとかなります。それより、『手先の動かし方』を知らない子が増えることが怖い」
手羽「手先の動かし方?!でも、そういうのって・・」
先生「はい。昔は遊びの中で学ぶものであって、わざわざそれを図工の教育目的に考えたりはしませんでした。だから、昔は教養としての鑑賞力・情操教育を図工では求められたんです」
手羽「なるほどなるほど」
先生「でも、今『手先の動作』ってゲームボタンやキーボードを押したり、カードをめくる行為しかないんですよ。簡単にリボンを作れたり、ビーズが作れるおもちゃが最近は出てますが、基本的には全部ハンドルをクルクル回すだけでしょ?」
手羽「うちにもあります・・ハンドル回すだけで出来るアイスメーカーが・・」
先生「そういう人がこれから20年後には医者になってメスを握って手術をするんですよ。少子化・医者不足だから確実に今よりレベルが下がる上に、子どものころに手先を動かしていない。動かし方も知らない。いろんなモノに触れてないから感触も知らない。こんなことでいい治療ができるはずないんです」
手羽「そうですよね・・」
先生「『最先端治療』って言いますけど、結局プロフェッショナルなお医者さんが神業のような手で手術してるんです。このままいけば、神業ドクターはどんどん減りますよ。こんな今の時代だからこそ、強制的に図工などで『手の動かし方』『モノの感触』をたくさん学ぶべきなんです。でもそれをわかってくれる人が少なくて・・」
一気に先生は語りました。
行間が無くて読みにくいかもしれませんが、その感じを伝えたくて。
まるでたまってるものを吐き出すかのように。
ここまで一親にしゃべってくれるとは思ってもなかったです・・・。
現場の先生は私達以上に悩んでる。
でも悩んでも今日明日の授業をやらなくちゃいけない。
今まで「なぜ美術教育が必要なのか?」を考えてきましたが、「美術教育は高等なものだ!」的な発想しかなかったことにちょっと反省。
ところで。
どうしてもこのエントリーを残しておきたい出来事がもう一つあるんです。
授業時間中、ずっと後ろでママさん3人がしゃべってたんですよ
信じられます?
最初は小さな声でしゃべってて、それもすんごく気になってたんだけど、徐々にボリュームがでかくなっていく。
授業の感想などではなく、全然関係ない井戸端話を小学校の小さな教室で、ですよ。
さすがに図工の時間に奥さんが注意しました。
こういう親ってドラマやマスコミの中だけに存在すると思ってました。
「いくらなんでも授業中に井戸端会議を教室の後ろでやる親なんているわけない(笑)」と思ってました。
でも、同じクラスの親がそうだった衝撃。
「学級崩壊」って言葉がすごくリアルに感じた瞬間。
授業を静かに受けられない子どもが問題になってる?
親がそうなんだもん。
子どもができるわけない(笑)
そして、何かあれば、真っ先にこういう親が学校のせいにするんでしょうね。
たった2,3時間のことでしたが、いろんなことを学んだ学校開放日でした。
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Comments:7
- 音量子っぽん 2010年5月18日 21:49
おい、手羽ァ、
ムサビ日記の通信枠をもっと増やせ。みな、仕事や家庭で忙しいのだからなかなか更新できない。また通信の学生は目的、年齢、地域、仕事など多様なのだ。
少しは頭を使ってみろ。
- ここのこ 2010年5月19日 00:44
うーんきびしい現状があるんですね。
図工って手先を使うことにも重点がおかれてるのかー
ちなみに子どもの通ってた中学校では
美術と社会は一人の先生が兼務されてました。
美術館で解説をされるような先生だったので
ご本人が社会科より熱を込めた指導をされる方だったのが
ラッキーでした。
で、
女子美顔ってどんなお顔ですか?
・・・ウサギ、とか?- una-pina 2010年5月19日 16:06
うちのAB型は美術教育専攻出身ですが、今理科と算数の講師をしてます…笑
- bokemi 2010年5月19日 16:18
小学校に図工美術の先生がいる、ということだけでも幸せなことだという現状が地方にはありますよ。
いや、幸せだと思ってない保護者もいるかも?
なんてったって、学力の数値には表れないから。
あと、下手をすると、中学校に美術の先生がいない、ということもあります。
じゃ、誰が美術を教えているかというと、免許外で他の教科の先生が教えていますから。
時数が美術は少なくなってきているので、ということから、
新採用枠も減っているという状況にあるし・・・。
そんな中で、美術の教員免許を取ろうとしている小学校教員のわたしは、
時代を逆行しているようにみえるかもしれません。
でも、でも、現場にいるからこそ、
子ども時代に必要なこと、
今の社会で大切なこと、
あらためて図工美術で伝えたいこと、あるのですよね。
女子美顔の先生のアツき語りに共感。
- yukihaha 2010年5月19日 23:53
>授業時間中、ずっと後ろでママさん3人がしゃべってたんですよ
保護者さんの傍若無人ぶり(もちろん全員ではない)は目に余ると知り合いが言ってました。
・授業中、ずっとビデオカメラを回す。
・図工の時間に、我が子の席に寄ってきて、手を出す。
・保護者会に遅れてきて、前のドアから入ってくる。
・参観で保護者の私語が多いことを、やんわりとおたよりで知らせると、「親だって飽きる」と反論する。保護者の私語は、ずいぶん前から小学校でも中学校でも、問題になっています。
「人の話を聞くときには、口をとじる」だの「話す人を見て聞く」だのは、
1年生で指導されているのですがね。
- みちくさとりこ 2010年5月21日 23:06
こんにちは。ご無沙汰しております。みちくさとりこです。
さらっとtwitterでコメントを求められましたが、何だかばたばたした日々でしたので、
ずいぶん遅くなってしまいました。ごめんなさい。たいそうなことは書けませんが…
(と言いつつ、書いてみたらOB日記のようになってしまいました…)
さて、私の勤務校(といっても、立場としては教育委員会の非常勤職員で、
厳密にいえば「先生」という身分で働いているわけではないのですが)でも、
状況は似たり寄ったりといったところです。それは、授業に関しても、保護者に関しても。
まず、図工を始めとする授業について。
勤務校は、学級数の増加に伴い専科の授業が4年生からになってしまいました。
(昨年度までは3年生からだったそうです)
そういう点では、リンクロウくんは恵まれているなあと思います。
(「配属は図工」ということは、図工専科の先生でいらっしゃるということですよね)
私は今、小学校1年生のクラスに付いて、担任の先生の補助を行っています。
図工は週に2時間(90分)ありますが、いろいろな意味で「ないがしろ」にされていると感じます。
いちばん簡単なところでいえば、授業の時間は担任のさじ加減ひとつだということ。
これ以上は何だかアレなので書くことを控えますが、4月から今日まで、
2時間つづきの図工をきちんとやった記憶は、少なくとも私にはございません。苦笑
それから、(これは責めたところでどうにもならないのですが)やはり先生方に
専門的な知識が(あまり)ないことは、心苦しく思います。
背筋のひんやりするようなことばを子どもにかけている場面に、何度も遭遇しました。
「『手先の動かし方』を知らない子」のお話は、本当にそうだと思います。
図工の授業での話ではありませんが、ちょっとしたぬり絵(お花を○個ぬる等)がとても不得意です。
ひらがなのお稽古も、お手本の線(薄い灰色のもの)をなかなかきれいになぞれません。
先日、図工では初めて粘土を扱ったのですが(これは「モノの感触」のお話ですね)、
手触りが気持ち悪いといってヘラばかりを使いたがったり、
あげくは粘土板で粘土をこねようと試みたり(粘土に直接触りたくないようです)…
「造形遊び」の意味・意義はここにあるのだなあと思うのと同時に、
(どちらが良い・悪いではないのですが)やはり低学年にこそ専科の先生の必要性を感じます。
それから保護者の方についてですが、これは私も、4月の最初に行われた保護者会の際とても驚きました。
学校の教育方針について校長先生がお話しなさっているのに、
「全然関係ない井戸端話」をしている保護者が目立ったからです。
(私も「これじゃあ子どもに注意なんてできないよなあ」と思いました)
ただ、何となく自分なりの答えが出ているのでそれをあえて記すとするなら…
おそらく今、「学校」は「『教育』の場」ではなく、「地域のコミュニティ」としての要素が大きくなっているのだと思います。
言い方は悪いかもしれませんが、(幼稚園や保育園的な)子どもを「預ける」場所になりつつあるのではないかと。
もちろん、「地域のコミュニティ」としての要素は、必要不可欠であるとも感じます。
ただ、「学校」というところでやろうとしていることの中心はやはり「教育」で、
それはまた「地域のコミュニティ」という要素とは別のところにある役割なのだから、…
と個人的には思います。
そんなこんなで、私も美術・図工の先生のたまごとして、改めて「なぜ美術教育が必要なのか?」を考える日々です。
勤務校にいらっしゃる専科の先生は美大出身ではないのですが、
卒論に書いたことをお話ししたら、(私はまた、リンクロウくんの先生とは違った考え方かと思うのですが)
「(どうしても美術や図工の先生は学校で1人の配置になってしまうので)そういう人がいてくれるとうれしい!」と
いろいろ資料をくださいました。笑
それなりに社会人を始めて、自分は「状態にはネガティブ」だけど「状況にはポジティブ」だと思うようになりました。
つまり、「悩んでも今日明日の授業をやらなくちゃいけない」ということですね。
今の(いろいろなものの)「状態」は決して楽観視できないけれど、「状況」を打破できるかもしれない場所にはいる。
そう思って、何とかやっています。
ごめんなさい、手羽さんの欲しい球を返せているとはとても思えないのですが、
読んで感じたことをつらつらと書かせていただきました。
ではまた。今日はこれにて、失礼いたします。- 駆動 2010年5月23日 01:29
※言いたいことはだいたい同じなんですけどコメントでは大分端折ったので
結構誤解を招くような書き方をしていたので書き直しました。笑
twitterで名指しされ、これはコメントせねばと思い、遅レスながら長文しつれいします。
月並みな表現ですが、この女子美の先生はしっかりとした先生ですね。
こんな考えを持った人がいるんだと安心しました。
図工の授業が減るのは私も大反対ですし、
『手を動かすこと』を図工でしないというのは恐怖を覚えます。
・・・・って、手羽さんにどんな意見を求められているのか分かりませんが、
小学校の美術教育においてはこのぐらいしかコメントできません。
っていうのも私、中・高の美術教育には興味があるんですけど、
小学校の美術教育に関しては、なぜか全然関心が無いんです。爆
だから私が“美術教育”と表現するのは主に中学、高校の話です。
まぁ私が小さい子が苦手っていうのもありますが、(ぇ
小学校の頃って全てが初体験だから何やっても勉強になるじゃないですか。(小さい頃は遊びも勉強のうち的な)
私も図工は『手を動かすこと』が大切だと思っているので
そうすると美術の知識がある人より、褒め上手な人の方が
図工においては向いてるんじゃないかって思ってしまうんです。
一度は絵の具や筆を使ったことのある大人になる必要があるけど
筆を器用に使えるような大人ってのはそれほど必要じゃない。前者の勉強が図工がやるべきことで、
後者はそれほど必要じゃないといえど、図工だったらそういう授業もありなんじゃないかなと。例えば公文式。ただ問題をひたすら解いていくだけの勉強方ですが
『やっててよかった公文式』とのキャッチコピーのとおり、
小学生の時は詰め込まれた知識は確実にクラスの優等生へと導いていました。
所詮小学校の勉強って言うのはどんなことでも詰め込んでおけば役に立つ。
そこら辺が小学校の教育に私が関心を持てない理由のひとつです。
それに対して中学入ってまで公文式をやってる人をあまり聞かないように
中学に入って美術の授業になると、『手を動かす』ことだけではなく、
『考えて手を動かすこと』が必要とされるから、
色々やりようがあるんじゃないかって思うんですよね。
でもその『考えて』という部分には小学校での経験から得られることなので
今回のような考え方の先生がいると中学、高校の美術にしっかりと繋がっていくと思うので嬉しいです。
あとちょっと話はずれますが
『最近の子供は外で泥だらけになって遊ばないから・・・・』みたいな考え方も苦手です。ちなみに私はマセガキだったので油粘土の匂いや感触が嫌いでヘラでやっていたクチです。
それをひきずってか石膏粘土ですら嫌で、高校でも粘土が嫌いでした。
まさかそんな私が美大に入って粘土でひたすらポケモンを作ることになろうとは・・・・笑あと似たような理由でクレヨンも嫌いで色鉛筆でやっていた気がする・・・
だから木炭デッサンより鉛筆デッサンの方がいまだに好きなのかな?世間の大人たちから見れば今時の子なんでしょうけど、今考えると
そのことを冷ややかな目で見られるのは、ちょっとニーズに合ってない気がしてなりません。
情報の授業だって私達にとってはこんなの勉強する意味あるのかって思っていましたが
私達は『これを開くためにはここをクリック』と感覚的に分かることが、
今まで泥だらけになって遊んでたという人達には『これを開くにはマウスをどうしたらいいか』ということが分からない。
『ホームページって何?』って聞いちゃう大人が確かに存在するんです。
私は粘土遊びをしたことの無い人よりも、パソコンを使ったことの無い人の方が恐怖を感じています。クレヨンで描く経験というのは重要ですが
今の時代、ペンを使って描く授業、パソコンで絵を描く授業があっても良いんじゃないか?
って思うんですけどどうなんでしょう。なんだか書き直したのに結局ひねくれた意見ばかりで申し訳無いんですけど
“ひとつの意見”と捉えていただけると光栄です。小学校の経験って将来に本当に影響すると思うので、私はあまり関心が無いけれども、
しっかりとした考えを持った先生が美術に限らずに現場に多くいて欲しいと思います。
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