- 2010年5月22日 03:55
- 本
5月24日(月)に富山相談会があるんだけど、最初は私が行く予定だったんですよ。
2年連続で。
でも、愛知大学出張が入っちゃって、さすがに理事会・評議員会直前に2日大学を離れるのはまずく、本務を取ってお断りすることに。
行きたかったなー。
今日は予告どおり、ある本を紹介します。
![]() | 教育現場でのデザインマネジメント 実業之日本社 2010-04-02 by G-Tools |
著者の岩倉信弥さんとは、本田技研工業時代に初代シビック、アコード、オデッセイ等をデザインし、常務取締役後、多摩美術大学の生産デザイン学科プロダクトデザイン科科長を勤め、今年3月に退職された方です。
現名誉教授でいらっしゃします。
つまり、タマビの先生が書いた本なんですが、はっきりいいます。
美大教職員は必ず読むべし!!
帯でユニクロ社長の柳井さんがこう書いています。
経営、デザイン、教育の本質とは何か?
お客様の満足される商品はどうあるべきか?
真の顧客は誰なのか?
本書にはそのすべてが描かれている。
もうこれが全てを説明してるので、こまかいことは書きません。
岩倉先生がホンダ時代に体験したことも書かれてるので、「デザインマネジメント論」としてデザイン系の学生さんを始め、どなたが読んでも充分面白いと思いますし、カリキュラム改革の話は一般大学関係者の方も参考になるはず。
でも、この本の醍醐味は美大教職員・・特に美大広報スタッフが一番感じられるんじゃないかしら。
タマビプロダクトの話ではなく、美大広報の近年史が描かれているんです。
ここまで美大のカリキュラム改革の話が書かれた本って他にありません。
正直に書くと、他大学はタマビの・・ではなく、プロダクトの動きをなぞって広報活動をしてたといっても過言ではありません。
そして、なおかつその美大広報の中でも、もっとも面白く読めたのは手羽だと思ってます。
ホントに。
岩倉先生が科長に就任されたのが、2001年。
私が広報課に異動し、タマビ米山さんと出会ったのもその頃。
(一番最初に他美大広報で知り合いになったのは、東京造形大・高橋さんですw)
まだ他大学の状況をほとんど知らなかった広報新人の手羽だったんだけど、米山さんが自慢するのよ。
「プロダクトは変わる!数年後見てて」と。
で、タマビオープンキャンパスに行くと、プロダクトデザインが独自のパンフレットを配布してる。
「なんだこりゃ?!」と思いますよ。
今でこそ、ムサビやいろんな大学で学科別パンフレット(もしくはリーフレット)を作るようになりましたが、ひとつの科がこんな立派なパンフレットを作成してるなんて当時は信じられなかったんです。
せいぜい新学科を作った時とか「試験内容が大きく変わります」ぐらいな時に1枚チラシを作るぐらい。
「よ、米山さん!なんでプロダクトだけパンフがあるの?!」
「先生が作りたいって言い出してさ。『そんなお金ありません』って最初断ったら『だったら、自腹で作る』と言い張って」
という会話を当時したのを覚えてます。
そして、東京の予備校にスポーツカーを乗り付けて、タマビの宣伝、そしてプロダクトの営業をしてる先生がいるという噂が入ってきました。
まだ大学の予備校回りが一般的じゃなかった頃。
昔は「ま、呼ばれたら行ってやってもいいけどさー。大学が予備校に営業にいくって、あんたらポリシーあんの?」という感じだったんです。
後にそれが和田先生だと判明しました(笑)
そして、受験者数こそ倍増はしなかったし今年のタマビプロダクト志願者数は分析するとアレなんですけど、公約どおりプロダクトは定員を30名から60名の倍に増やしています。
それらの裏話が出てくるのね。
私が広報課時代にリアルタイムに経験してた出来事、米山さんからちょこちょこ聞いてた話、タマビオープンキャンパスで感じたこと、米山さんが高校説明会で使ってるセリフといちいちシンクロする。
「うわっ!うわっ!」って感じで最後まで読ませてもらいました(笑)
そしてなにより、岩倉先生の文章が読みやすいんですよ。
デザイナー先生が書いた本(文章)って、ほとんどの場合、読みにくいのよね(ぼそっ)
読み終わった後、米山さんに「岩倉先生の本、良かったよ!」と伝えたくて電話したんだけどつながらず、昨日になって米山さんと話ができました。
新潟にいて、東北芸工のなかの人さんと一緒に飲んでるところだった(笑)
ちなみに、岩倉先生は「『タマビプロダクト』が『タマプロ』と呼ばれるようになって嬉しかった」と書かれてますが、私は「タマプロ」ではなく「ダクト」派です。
タマビ生がそう呼んでたんで。
もひとつちなみに「タマグラ」派ではなく「グラフ」派です(笑)
略称ついでに。
ムサビ日記濱さんが 「オプキャンって略すのが今年のトレンドなのか?」と書いてるけど、逆です。
広報では昔から「オープンキャンパス」のことを「オプキャン」と略してるんだけど、学生さんや研究室は「オーキャン」と呼んでいます。
私は「長いものに巻かれろ」派なので「オーキャン」と呼ぶようにしてるんだけど、広報スタッフは未だに「オプキャン」を使っている・・というわけ。
でも「オーキャン」って「ユーキャン」みたいでやっぱり抵抗があるんだけどね。
抵抗があるといえば、鷹の台ホールって以前は「ホール」と略してたのに、今は「タカホ」と学生さんは言ってますよね?
これ、ここ数年の出来事なんです。
ちょっと前までは確実に「ホール、行く?」でした。
「タカホ、行く?」だと「ラブホ、行く?」に聞き間違えたりしない?
しないか。
おもいっきり脱線しちゃった。
今日はマジメにタマビを誉めるエントリにしたかったのに。
この本を読んで、たったひとつだけ気になったことがあります。
本の中に京都精華さんや東北芸工さんの名前は出てくるのに、ムサビのムの字も出てこないこと(笑)
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