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小さな雨

  • 2009年6月10日 23:33
雨が降ると喜ぶようにしている。
きっと心は晴れてほしいと思っているからにちがいない。

今日は小雨が降っていた。


雨の音を聞くと思い出すことがある。
大学に勤めて2年目の3月。
4月には大学を辞めようと考えていた。

1年目の3月、勤めて11ヶ月間内勤を続け、初めて高校の説明会に出席させてもらった。
現場の様子は聞いていたけど、何話していいのか?
先輩からは大学案内の棒読みだけは禁止といわれた。
何か自分で工夫するんだと思った。

初めての高校は忘れない。

何話したかは覚えてないけど、そこにいた保護者の方が後日大学にきてくれた。
「娘の家庭教師になってください」だった。
当時の部長が笑ってくれた。
「これからもがんばりなさい」
少し照れくさかった。けれどとてもうれしかった。

そうやって僕の高校説明会が始まった。

当時は、美大を呼んでくれる高校といえば、専門学校中心のガイダンスが多く、
「大学全然興味ないでーす」と堂々と言いながらブースに来る生徒らも多かった。
特にそういうところに派遣されるのが自分だった。
「多摩美ってもう少し威厳というか品格があるんだけどなー。バカにしないで・・」
当時はそう思って、どう話したらいいのか、そういう生徒には言葉につまった。
その後、先輩に相談して出た答えが、
「米山、気張るな、美術の啓蒙活動なんだよ」だった。
こんないきさつから、未来、手羽さんと出会って楽しく高校で競演することになったのかもしれない。
ところで、けいもう活動ってのはどうするんだい?美術って何だ?
本気で考えだしたのは3年目以降だ。

3年目は、転職しようと考えていた。
「高校説明会もこれが最後だ」
計算したかのように、1年前デビューした高校だった。

1年分の成果発表と思って、きっとすごく楽しい話をした。
生徒が涙を流したのを覚えている。
「真剣に、ありがとうございます。絵がまた好きになりそうです」
確か予備校に行って絵が嫌いになった生徒だった。

帰り、雨が降っていた。
傘があったけどささなかった。

雨と涙がすごいレベルでクロスしたのかもしれない。
そして最後ってのも手伝っていたのかな。
濡れたくなったみたい。

電車の中は蒸して窓が曇りガラスになっていた。
靴がびしょ濡れだった。
雨がひどくなったようで、窓の向こう側は大きな雨音がしていた。
もう一度靴を見た。
「・・動けないな」
ずっしりと重い靴、窓の向こうも見えない、そして頭の中で外の音が響く。
「ここにいた方がいいよ。きっと・・」

その日、ズボンの裾をまくりながらも濡れ濡れで、職場に戻った。

晴れやかな気分だったことを覚えている。
たぶんすごく元気よく戻ったんだと思う。
感謝。




大学の話。
八王子キャンパス。バナナ・テキスタイル・プロジェクト。今日は@キャンパス(BS-1放送)の撮影日でした。学生のみなさんお疲れさまでした。スタジオにバナナルームやらアフリカの人登場とか・・放送楽しみですね。なかなかテレビでは伝えたいことが伝わらないジレンマがあるんですよね・・

Comments:1

音量子っぽん 2009年6月20日 23:39

手羽のバカに爪のあかを煎じて飲ませたいブログです。

多摩美術大学に通信教育課程があったら(以前あったことは聞いています)、卒業後そちらでも勉強させてもらいたいですなー。

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